Redmi Note 13 Pro 5Gレビュー:忌み子”Snapdragon 7s Gen 2”搭載だけど、SoC以外は中々魅力的

Android

Snapdragon 7s Gen 2搭載のRedmi Note 13 Pro 5G(au/UQ mobile版)を購入したのでレビューします。いつも通りSoCの性能や電力効率に触れつつ、Redmi 12 5G辺りの記事内容を最近にリフレッシュする半実験記事です。

Redmi Note 13 Pro 5G

スペック・仕様

Redmi Note 13 Pro 5G(XIG05)
OS Xiaomi HyperOS(Android 14ベース)
SoC Snapdragon 7s Gen 2(Samsung 4nm 4LPX)
メモリ 8GB(LPDDR4X)
ストレージ 256GB(UFS 2.2)
ディスプレイ 6.67インチ AMOLED
(2712×1220/120Hz/Gorilla Glass Victus)
サイズ 約161×74×8.1mm
重さ 約189g
バッテリー 5100mAh(Mi Turbo Charge 67W)
カメラ 200MP(メイン:Samsung ISOCELL HP3 1/1.4型/OIS)
8MP(超広角:Sony IMX 355 1/4型)
2MP(マクロ:Omnivision OV02B10 -型)
16MP(フロント:Omnivision OV16A1Q -型)
インターフェース USB Type-C(USB 2.0/480Mbps)
nanoSIM+eSIM
オーディオ ステレオスピーカー
3.5mmステレオミニジャック
Dolby Atmos
Hi-Res Audio(44100~192000Hz)
コーデック:LHDC/LDAC/aptX(Adapteive/TWS+/HD)/AAC/SBC※¹
接続規格 Wi-Fi 5(802.11a/b/g/n/ac)
Bluetooth 5.2
NFC(FeliCa対応)
防水・防塵 IP54
セキュリティ 画面内指紋認証/顔認証
備考 ・グローバル版(2312DRA50G/nanoSIM×2/FeliCa無)
・au/UQ mobile版(XIG05/nanoSIM×1/FeliCa有)
・Redmi Note 13 Pro 5G≒POCO X6(メインカメラ劣化版)
※¹LHDC(V1/V2/V3/V5)
(スペック参考元:mi.com/gsmarena.com)

開封・内容物

UQ mobileへのMNPにて定価41800円→19800円に割引されていたので、気分転換&とある機種のデータ供養記事の作成ネタで購入しました。

定価でもAliExpressより安く、台数の出るXiaomi&KDDIでの取り扱いとはいえ…財布に優しいのは助かります。

内容物はXiaomi端末としてはちょっと少なめです。

グローバル版は独自規格67WのACアダプターとケーブルが同梱されてますが、安くなった代わりなのか日本版は付属しません。市販品を買う&独自規格なら無くても良い派なので不満ではないです。

パッケージ内容
・Redmi Note 13 Pro 5G
・保護ケース
・画面保護フィルム(貼り付け済み)
・SIMピン
・マニュアル類

デザイン・外観

オーロラパープルを選びました。投入されたカラバリはどれも万人受けしそうな印象で、デザイン自体も無難で良いと思います。

オーロラパープルだと背面はサラサラした手触りで磨りガラスに近い質感をしており、反射等が目立ちにくいです。

背面・ディスプレイ側どちらも扱いやすく、保護フィルムとの相性も出にくいフラット形状です。

ボタン配置は一般的な音量ボタン(上)・電源ボタン(下)の構成
上下の各種ポートとSIMスロット。Type-CポートはUSB 2.0(480Mbps)、SIMスロットは片側1枚のみ使用可能

重さは貼り付け済みのフィルム込みで約190gでした。

Redmi Note 9Sの頃から比べると、約6.7インチ&5000mAh超えのミドル帯も割と軽量化された印象です。

OS:Xiaomi HyperOS

Redmi Note 13 Pro 5G(au/UQ mobile版)は、Xiaomi HyperOS(Android 14ベース)を搭載しています。いつも通り不要なプリインストールアプリ多めで、中身はAOSP系から比べると汚れてます。

Redmi 12 5Gのようなエントリーモデルだと制限多めでしたが、Redmi Note 13 Pro 5GはHyperOSかつメモリ8GBのおかげか、コントロールセンターのスタイルやタスクの表示に制限が無く、グローバル仕様に近いため比較的使いやすいです。

MIUI(Xiaomi HyperOS)を快適に使うための最低水準といえる”メモリ6GB以上”をクリアしており、HyperOSで多少軽量化された影響もあるのか、以前のXiaomi端末に比べてアニメーションが軽快かつタスクキルも気持ちマシになっています。

対応バンド・VoLTE

Redmi Note 13 Pro 5G(XIG05)の対応バンドは以下の通り。対応が弱めだったグローバル版と違って基本的に何も心配無いです。

5G n1/3/28/38/41/77/78
4G FDD-LTE:1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/26/28/66
TDD-LTE:38/40/41
3G 1/2/4/5/6/8/19
2G 2/3/5/8

docomo回線のSIMを入れてAPN設定後、問題なく通信可能&VoLTEが有効化されました。eSIMも使えます。

ディスプレイ:ミドルとしては高品質

Redmi Note 13 Pro 5Gは6.67インチ・2712×1220(1.5K)解像度で、最大120Hz駆動かつピーク輝度1800nitに対応するディスプレイを採用しています。”13系列でC7採用”とあったので…発光材は多分CSOT C7(K60 Ultraと同じ)だと思います。

ブラケットを排除したおかげでディスプレイのベゼルがかなり細く、発光材云々の話を置いても全体的にミドルとしては高品質です。

壁紙:https://www.pixiv.net/artworks/37491716

サブピクセルはダイヤモンドピクセル配列でした。

Widevine セキュリティレベルはL1に対応。動画ストリーミングサービスで高画質(HD以上)な再生が可能です。

充電:Mi Turbo Charge 67W対応

Redmi Note 13 Pro 5Gは、Type-A端子からUSB PDを吐き出す小米魔改PD…もとい”Mi Turbo Charge 67W”での充電が可能です。

読む  OnePlus Nord 3 5Gレビュー:Dimensity 9000を採用した扱いやすい良作ミドルハイ

au/UQ mobile版だとACアダプターが省かれているので、手持ちの120W出力対応のMDY-14-EDでRedmi Note 13 Pro 5Gを充電してみると、Mi PPS(Turbo Charge)で55W前後が供給されていました。

バッテリー残量5%状態から95%までの充電経過を、Scene 7で簡易的に計測してみると所要時間は約40分程度でした。

中国メーカーの端末としては当たり前なものの、日本向け端末の中だと比較的高速で快適な部類の速度です。

汎用的なUSB PD対応ACアダプターの場合も確認すると、USB PD100W(5-20V5A)対応のV12060L0A0-CNで27W前後のUSB PD(PPS)が供給されていました。

独自規格以外のUSB PDでもそこそこの速度で充電可能で、未だにUSB PD20W前後で足踏みしているPixel(a)やAQUOSとは大違いです。

27W程度であればサブには十分な速度で「Type-AからPDが出力されるのはちょっと…」という人にも良いと思います。

オーディオ

Redmi Note 13 Pro 5Gは従来製品同様にサウンド効果として、Dolby Atmos・Xiaomiサウンドに対応しています。Dolbyエフェクトとしてプリセットやイコライザーから好みに調整可能です。

いつも通り、Neutron Music Playerを使って再生可能な周波数などを確認。デフォルト設定では48000Hz(16bit)固定でした。

ドライバー設定からHi-Res系の出力を許可すると、44100~192000Hzまで出力可能になり、ネイティブ192KHz(24bit)のWav音源もノイズや出力低下は発生せず、しっかり再生できていました。

Redmi Note 13 Pro 5G:Hi-Res Audio&アナログ出力テスト
再生可能周波数 Speaker:44100~192000Hz
Line-out:44100~192000Hz
アナログ出力 可能(3.5mmステレオミニジャック対応)

スピーカーのアンプはAwinic Electronics製”aw882xx-SmartPA”のようで、Redmi Note 12 Turbo(POCO F5)と同じです。

ステレオスピーカーの音質はミドルレンジとしても普通で、音質的に噛ませ犬としているNote 12 Turboに毛が生えた程度の印象。

音量自体は大きいものの質はあまり期待しない方が良いです。ミドルレンジでも消えつつあるイヤホンジャックは、まぁ…あるだけマシです。

Snapdragon 7s Gen 2の概要

ベンチマークの前にRedmi Note 13 Pro 5Gが採用した、SoC”Snapdragon 7s Gen 2”の概要(スペック・仕様)を簡単に解説します。

名前こそ似ていますが…7s Gen 2と7+ Gen 2は名前以外はほぼ関係性が無く、既にベンチマーク等で別物であることが触れられているため、比較表にはスペック上は近い存在のSnapdragon 7 Gen 1と6 Gen 1を入れました。

SoCスペック・比較/構成解説表
SoC Snapdragon 7s Gen 2 Snapdragon 7 Gen 1 Snapdragon 6 Gen 1
プロセス
ノード
Samsung 4nm(4LPX) Samsung 4nm(4LPX) Samsung 4nm(4LPX)
CPU 8C8T(4+4構成) 8C8T(1+3+4構成) 8C8T(4+4構成)
A78(2.4GHz)×4
A55(1.95GHz)×4
A710(2.4GHz)×1
A710(2.36GHz)×3
A510(1.8GHz)×4
A78(2.2GHz)×4
A55(1.8GHz)×4
L3
キャッシュ
?MB(SLC:?) ?MB(SLC:?) ?MB(SLC:?)
GPU Adreno 710
(600 or 940MHz)?
Adreno 644(443MHz)
(※元々はAdreno 662)
Adreno 710(?MHz)
NPU/DSP Hexagon Hexagon(7th Gen) Hexagon(7th Gen)
ISP Spectra ISP
(Triple 12bit)
Spectra ISP
(Triple 14bit)
Spectra ISP
(Triple 12bit)
メモリ LPDDR5(3200MHz)
LPDDR4X(2133MHz)
LPDDR5(3200MHz)
LPDDR4X(2133MHz)
LPDDR5(2750MHz)
ストレージ UFS 4.0/UFS 3.1 UFS 3.1 UFS 3.1
通信モデム Snapdragon X62 5G Snapdragon X62 5G Snapdragon X62 5G
接続規格 Wi-Fi 6E
Bluetooth 5.2
Wi-Fi 6E
Bluetooth 5.2
Wi-Fi 6E
Bluetooth 5.2
内部コード SM7435-AB SM7450-0-AB SM6450
採用端末例 Redmi Note 13 Pro 5G
realme 12 Pro+ 5G
arrows We2 Plus
OPPO Reno8 Pro
HONOR 90(2.52GHz版)
motorola razr 40
HONOR X50
AQUOS sense8
Xperia 10 VI
(参考元:qualcomm.com/Rice Review=サン/reameizu=サン)

Snapdragon 7s Gen 2は2023/9/15にサイレント発表された、Snapdragon 7シリーズ第2世代の下位モデルに位置付けられるSoCです。

Snapdragon 7シリーズの第2世代では、最初に8+ Gen 1がベースとなった7+ Gen 2が登場した後、7無印の第2世代をスキップして従来存在しなかった”S”が付与された7sが登場してしまい、”◯ Gen ☓”で簡略化したのに結局複雑化しました。

下位に位置付けられる”S”付きSoCの”S”が何を意味するのか不明ですが、過去のQualcommは下位・劣った製品に”L”(例:Adreno 619→619L等)を付与していたので、遅い(Slow)・小さい/小型(Small)辺りが適当かも知れません。(一応”均衡能効”らしいが…)

Snapdragon 7s Gen 2は悪名高いSnapdragon 8 Gen 1や7 Gen 1を製造し、4nmの名称を冠するものの…実態は5nm(5LPP)と言われているプロセスノード”Samsung 4nm 4LPX”で製造された、実質的にはSnapdragon 6 Gen 1の性能向上版です。

CPUは7シリーズの第2世代と位置付けられているものの、高性能コアにCortex-A78(2.4GHz)を4基、高効率コアにCortex-A55(1.95GHz)を4基搭載しており、何故か7 Gen 1より古いCPU IPを採用…単に6 Gen 1をクロックアップしただけです。

GPUはSnapdragon 865のダウンポジションだった7 Gen 1(Adreno 644)から変更され、6 Gen 1と同様にAdreno 710を採用しており、namu.wikiだと7s Gen 2の動作クロックは940MHzだと言われています。(私の方でroot取って確認してないので周波数は未確認)

読む  【原神】「Mantis Gamepad Pro」経由ならAndroid版でもコントローラーが使えるけど…

メモリはSnapdragon 7 Gen 1同様にLPDDR5/4X(3200/2133MHz)、ストレージはUFS 3.1に加えて(コスト的に)殆どのメーカーが採用しない可能性が高いものの、何故かUFS 4.0もサポート。

NPUはHexagon(詳細不明)、ISPはSnapdragon 7 Gen 1のTriple 14bitから、6 Gen 1と同レベルのTriple 12bitにダウン…。

”忌み子”としたのは大袈裟かも知れませんが、Snapdragon 7+ Gen 2の後に出てきたのが”この”7s Gen 2とあって、発表当時は色々な人がまぁ…それは色々言っていたし、私自身も思う所は色々ありますが…。(総合性能的には7s Gen 2≒7 Gen 1≒778G≒780G≒855)

Snapdragon 7s Gen 2があまり好かれない原因は、6 Gen 1の微量な性能向上版でしかないこのSoCに”7シリーズ”の名を与えられてしまったことと、やはりTSMCに比べて評判の良くない、Samsungの4nmで製造されたことが主だと個人的には思っています。

まぁ…Snapdragon 695や480で溢れ返り、Helio G85でeMMC 5.1な端末(Redmi 12Cやmoto g24)が売られてしまうような日本のロー~ミドル帯にとっては、紛い物の7シリーズだとしても相対的にまともな製品が投入されたと好意的に捉えるべき…かも。

ベンチマークテスト

ミドルハイ・ハイエンド向けのベンチマーク内容とは別で、Snapdragon 8 Gen 1以下のミドルレンジ帯は軽量的な”lite版”のレギュレーションでテストします。(Redmi 12 5G辺りの内容をベースに、軽くリフレッシュしただけ)

りとらいん:ベンチマークレギュレーション Ver.1.0(lite)
CPU性能 ・Geekbench 6(リネーム版)
・電力効率曲線
GPU性能 ・3DMark Wild Life Extreme(リネーム版)
・電力効率曲線
ストレージ
メモリ性能
CPDT Benchmark
簡易AIテスト RealSR-NCNN-Android
ゲーム性能 原神/スメールシティ
夜蘭C1ランニングテスト/15分間
崩壊:スターレイル/仙舟「羅浮」
星槎海中枢ランニングテスト/15分間

消費電力や温度、動作周波数などの詳細な測定には、Scene 7(TOOLBOX-SCENE)のadb/rootモードを利用。

加えてベンチマーク時だけ性能を発揮しやすくし、スコアを良く見せてゲーム等では性能を意図的に落とす、所謂”ベンチマークブースト”対策にApkRenamerでアプリパッケージ名をリネームしたものを共通で採用しています。

Redmi Note 13 Pro 5Gをベンチマークするついでに、買ったけど微妙すぎる&読者サン的に興味無いであろうmoto g24(Helio G85)と、売却したけど流用可能なF4 GTやF3の一部データの供養をします。(まぢでHelio G85でeMMCは色々無理)

全然関係無いですが…逝ったRedmi Note 9SからReno7 Aに替えた姉に、やっぱり要らないiQOO Neo9を献上してReno7 Aを引き取りました。これでようやく、少なかったローエンド~ミドル帯のデータ埋めもついでにできます。

テスト/比較端末・環境構成
【Redmi Note 13 Pro 5G】
・OS:Android 14(Xiaomi HyperOS:1.0.2.0.UNRJPKD)
・SoC:Snapdragon 7s Gen 2
・メモリ:8GB(LPDDR4X)
・ストレージ:256GB(UFS 2.2)
・動作:パフォーマンスモード(HyperOS)
【POCO F4 GT(≒Redmi K50G)】
・OS:Android 14(Xiaomi HyperOS:1.0.1.0.ULJMIXM)
・SoC:Snapdragon 8 Gen 1
・メモリ:8GB(LPDDR5)
・ストレージ:128GB(UFS 3.1)
・動作:パフォーマンスモード(HyperOS)
【Redmi Note 12 Turbo(≒POCO F5)】
・OS:Android 14(Xiaomi HyperOS:1.0.2.0.UMRMIXM)
・SoC:Snapdragon 7+ Gen 2
・メモリ:8GB(LPDDR5X)
・ストレージ:256GB(UFS 3.1)
・動作:パフォーマンスモード(HyperOS)
【Redmi 12 5G】
・OS:Android 14(MIUI 14:14.0.5.0 TMWJPKD)
・SoC:Snapdragon 4 Gen 2
・メモリ:4GB(LPDDR4X)
・ストレージ:128GB(UFS 2.2)
・動作:モード指定無し
【POCO F3(≒Redmi K40)】
・OS:Android 13(Pixel Experience:TQ3A.230705.001.B4)
・SoC:Snapdragon 870
・メモリ:6GB(LPDDR5)
・ストレージ:128GB(UFS 3.1)
・動作:モード指定無し
【Redmi Note 9S】
・OS:Android 13(PixelExperience Plus:13.0-20231123-2215)
・SoC:Snapdragon 720G
・メモリ:4GB(LPDDR4X)
・ストレージ:64GB(UFS 2.1)
・動作:モード指定無し
【OPPO Reno7 A】
・OS:Android 12(ColorOS 12:A201OP_11_C.27)
・SoC:Snapdragon 695
・メモリ:6GB(LPDDR4X)
・ストレージ:128GB(UFS 2.2)
・動作:高パフォーマンスモード (ColorOS)
【moto g24】
・OS:Android 14(UTA34.82-51)
・SoC:Helio G85
・メモリ:8GB(LPDDR4X)
・ストレージ:128GB(eMMC 5.1)
・動作:モード指定無し
備考 ・リフレッシュレート:120Hz(60/90Hz)
・ディスプレイ輝度:各端末での50%固定
・通信環境:Wi-Fi 5(5GHz接続)&機内モード

Geekbench

Geekbench 6
通常版(6.3.0) パッケージリネーム版(6.2.2)
計測結果
Redmi Note 13 Pro 5G
(Snapdragon 7s Gen 2)
シングルコアスコア:1032
マルチコアスコア:2891
最大消費電力:6.83W

CPU性能を計測するGeekbench 6の結果です。パッケージリネーム版でも大幅なスコア低下は無いため、パッケージ名で判定して制御を変えるブースト行為はしていないと思います。

Redmi Note 13 Pro 5Gを含めた各端末(SoC)のシングル・マルチコア性能を、リネーム版で比較したグラフは以下の通り。採用しているコア構成的に、Snapdragon 695や4 Gen 2がそのままスペックアップしたような感じです。

読む  QuickPicから改良型の「Gallery QuickPic」に乗り換える

Snapdragon 720G(≒480/835)辺りからは約60%近く伸びてますが、870(≒865)にはあと一歩足りないです。

マルチスレッドでの最大消費電力は約7W程度で、ミドルレンジとしてSnapdragon 7s Gen 2は結構な消費電力です。電池持ちだけは評判の良いSnapdragon 695は今更ながら…4W以下なので本当に持ちは良さそう。

Redmi 12 5Gの段階ではできなかった、電力効率曲線でのワッパ確認をRedmi Note 13 Pro 5Gから導入。

最大スコア÷5/×4/+各SoC最小周波数の5点でマルチスコア・消費電力を測定し、簡単な電力効率の曲線を作成して各SoCのワットパフォーマンスを確認します。Redmi Note 13 Pro 5G含め、いくつかの端末はroot化していないので測定点は1つです。

(電力効率曲線の場合、カーブと測定点が左上に近いほど良く、右下に近いほど悪いです)

Snapdragon 7s Gen 2のCPU電力効率は、Samsung製かつミドルレンジなのもあって微妙です。

Snapdragon 7+ Gen 2(TSMC N4)とは比べるまでも無く、870(TSMC N7P)はおろか8 Gen 1(4LPX)よりワット辺りのスコアは下です。コア構成やプロセスノード的に言って、クロックを下げると(多分)4 Gen 2辺りの延長が7s Gen 2です。

最近のSoCとしてのワットパフォーマンスは微妙なものの、Snapdragon 720G(Samsung 8nm)辺りからは改善傾向で、化石SoCのHelio G85(12nm)から比べると雲泥の差なので、古い世代から買い替える分には多少…恩恵がありそうです。

3DMark

3DMark Wild Life Extreme(パッケージリネーム版)
計測結果
Redmi Note 13 Pro 5G
(Snapdragon 7s Gen 2)
Overall score:799
最大消費電力:3.81W

GPU性能を計測する3DMark Wild Life Extremeで、Redmi Note 13 Pro 5Gはスコア799でした。

リネーム版で比較したグラフは以下の通り。日本市場に溢れ返るSnapdragon 695比で7s Gen 2は約2.2倍のGPU性能です。Adreno 710なのでアーキテクチャ自体は新しいですが、Snapdragon 870(Adreno 650)にはまだ勝てません。

Snapdragon 4 Gen 2と720Gは測定してないのでデータ無いです(ただ、Snapdragon 695の方がGPU性能は上なので…)

Snapdragon 8 Gen 1に近しいSamsung 4nm 4LPXでAdreno 700系とはいえ、ミドルレンジで870以下の性能なので消費電力は控えめです。GPU部分に関してはプロセスノードよりアーキテクチャの影響が大きい印象です。

GPUのワットパフォーマンスはSnapdragon 695から性能が約2.2倍でも、消費電力は約1.6倍なので改善傾向。ミドルとしてそこそこです。

もちろん性能が低い分…同じ消費電力で出せる性能は上位の存在と比べて低く、Snapdragon 8 Gen 1や870には及びません。

CPDT Benchmark

CPDT Benchmarkでストレージ・メモリ性能をテスト。テストのファイルサイズは1GB、BufferingやCacheはOFFの標準設定です。

CPDT Benchmark
計測結果
Redmi Note 13 Pro 5G
(LPDDR4X/UFS 2.2)
Sequential write:478.65MB/s
Sequential read:810.89MB/s
Random write:31.27MB/s
Random read:26.61MB/s
Memory copy:5.54GB/s

Redmi Note 13 Pro 5G(UFS 2.2)のストレージ性能は256GBで空き容量が多めとはいえ…良い意味で裏切られました。

シーケンシャル性能の段階でSnapdragon 870(865)辺りのUFS 3.1より高速で、UFS 2.×系としてはダントツです。

体感動作に影響するランダム性能も中々良く、書き込み性能はUFS 3.1超え…読み込み性能もPOCO F3やNote 12 Turboを抑えて3番手をマーク。個人的にこのストレージ性能の高さはかなり好印象です。

ミドルとはいえ、単コア性能はSnapdragon 855と同等以上の7s Gen 2に、UFS 3.1と同等以上のストレージ性能が備わっているので、Redmi 12 5G同様に使用中のレスポンスは想像よりも中々良いです。現代でeMMCが無理なのもry…。

ストレージ性能はそれなりに良いものの…メモリコピー速度はLPDDR4X相応で、LPDDR5系とは流石に絶対的な差があります。

RealSR-NCNN-Android

機械学習性能を計るベンチマーク結果だけ見ても…大体の場合「?」状態です。いつも通り簡単なAI性能テストとして、機械学習(AI)を用いた画像のアップスケーリングをテストします。

Real-ESRGANベースの”RealSR-NCNN-Android-GUI”で、1080×1920(FHD)の画像1枚をモデル”real-esrganv3-anime”でGPUを使って処理させ、アップスケーリング後にResultで確認可能な合計処理時間(秒)で比較。

RealSR-NCNN-Android:アップスケーリングテスト
計測結果
Redmi Note 13 Pro 5G
(Snapdragon 7s Gen 2)
real-esrganv3-anime-x2(GPU):57.246
real-esrganv3-anime-x4(GPU):72.031

RealSR-NCNNでのアップスケーリング性能は、Snapdragon 7s Gen 2が予想の斜め上を行く720Gと大差無い結果に。

GPUアーキテクチャが新しめで基本性能が高ければ問題無いはずで、870と720Gの間を予想してましたが…中々微妙です。ちなみにSnapdragon 695はクラッシュしてスケーリングを完了できず、4 Gen 2に至ってはHelio G85以下のポンコツです。

ゲーム性能

原神(Genshin Impact)

Snapdragon 855+メモリ6GBクラスに推奨スペックが引き上げられた「原神(Genshin Impact)」での性能をテスト。現在の水準だと原神はやや重め程度のタイトルです。

原神のテストは、スメールシティを夜蘭の元素スキルでランニングし続ける”スメールシティ/夜蘭C1ランニング”を採用。夜蘭(C1)で約4分間のルートをミドル向けのlite版では、中画質+60fps設定で15分間走行して計測します。

原神:スメールシティ/夜蘭C1ランニングテスト/15分間
計測結果
Redmi Note 13 Pro 5G
(Snapdragon 7s Gen 2)
平均フレームレート:34.7fps
最低フレームレート(1%):26fps
平均消費電力:4.14W
最大バッテリー温度:40.4℃

スメールシティ(夜蘭C1ランニングテスト)でのフレームレートは平均34.7fps、最低(1%)で26fpsでした。

CPUボトルネックが原因でSnapdragon 4 Gen 2/695/720Gは横並び、7s Gen 2はこれらと比較すると平均フレームレートで約30%程度マシです。下位1%もほぼ695の平均値と近い26fpsなので、古めの700系や695辺りより多少はマシに遊べるかも知れません。

※ベンチマークの時点でゲーム性能がSnapdragon 870以下なのは明らかなので、7+ Gen 2等は未計測。曰く870を倒してから出直せ…と。

平均消費電力は4.14Wでフレームレートが出ている分、消費電力も他のミドルレンジより多め。また消費電力の割にSoC自体の発熱量が多いのか、CPUが影響する原神だとCPU側のワッパの悪さも祟るのか、バッテリー温度は最大40.4℃でやや高めでした。

崩壊:スターレイル(Honkai:Star Rail)

Snapdragon 855・Dimensity 1000+メモリ6GBクラスが推奨スペックながら、同水準な原神よりも圧倒的に重たい「崩壊:スターレイル(Honkai:Star Rail)」での性能をテスト。

スターレイルはミドル向けテストのlite版では仙舟「羅浮」に出戻り、星槎海中枢をグラフィック(中)+60fps設定で、一定のルートを時計回りに15分間歩き回りフレームレートを測定。870以下はピノコニーでテストする意味無いです。

崩壊:スターレイル:仙舟「羅浮」(星槎海中枢ランニングテスト/15分間)
計測結果
Redmi Note 13 Pro 5G
(Snapdragon 7s Gen 2)
平均フレームレート: 37.5fps
最低フレームレート(1%):31fps
平均消費電力:4.05W
最大バッテリー温度:37.3℃

仙舟「羅浮」(星槎海中枢ランニングテスト)でのフレームレートは平均37.5fps、最低(1%)で31fpsでした。

GPU性能が影響するスターレイルだと、基礎性能通りSnapdragon 7s Gen 2>695≫720G>有象無象の旧世代な結果に。fpsの値がマシなのもそうですが、ターン制なので原神より7s Gen 2でもギリギリ…仙舟「羅浮」辺りまでなら(一応)動かせます。

(とはいえ、中画質+Snapdragon 7s Gen 2でスターレイルを遊びたいか…というのは別の話)

中画質なのもありますが…腐っても新しめで、ミドルとしてGPUの電力効率はまずまずなAdreno 710のおかげか、スターレイルでの消費電力やバッテリー温度は原神よりおとなしい印象でした。

まとめ:普段使い適性はかなり高め

良い 悪い
・手触りの良い、磨りガラスに近い背面パネル
・サイズとバッテリー容量の割に190gと軽量
・高品質でベゼルの細い、120Hz駆動のフラットディスプレイ
・高速で快適な67W充電&USB PD(PPS)対応
・(一応)ステレオスピーカー&イヤホンジャック搭載
・必要十分なSnapdragon 7s Gen 2(695より大分マシ)
・UFS 3.1に匹敵するストレージ性能&8/256GB構成
・FeliCa/IP54対応、日本向けミドルとしては定価も安価
・ブートローダーアンロック可能
・KDDI(au/UQ mobile)専売
・Snapdragon 7s Gen 2の電力効率と性能は微妙
・Samsung 4nmなのでミドルにしてはやや発熱有り
・なんちゃってトリプルカメラ(メイン以外不要・無駄)

率直に言って…KDDI(au/UQ mobile)専売なのが勿体ないと思えるくらい、Redmi Note 13 Pro 5Gに対する印象は想像していたよりかなり良いです。(2022~23のミドルレンジ帯が酷すぎたというのもありますが…)

日本で売られている4万円前後のミドルレンジとして、端末の完成度と価格のバランスはかなり良く、兄貴分のRedmi Note 13 Pro+ 5Gだけでなく無印もオープンマーケット版で出して良かったんじゃないかと感じています。(差別化とか詳しい大人の事情は知らないが)

性能・電力効率は上記の通り微妙ですが、普段使いにおいて重要なストレージとシングルコア性能は必要十分な値で、それ以上にディスプレイ性能や充電速度、端末重量や質感といった基本的な部分のレベルが(日本向けでは)高水準なため、カタログスペック値以上に快適な使用感でした。

自分用のメインにもサブ機的にも使うことは無いので「えぇ…」って言われる可能性は高いものの、今まで触ったローエンド~ミドルの中だとかなりオススメな部類で、MNP価格抜きでもミドル機の中では密かに推してます。お通夜どころか夜明けだったかもしれません。