Pixel 6を購入した時の11,000円分のストアクレジットと15%クーポンコードを使って、Pixel Stand(2nd Gen)を貰いました。
他の方のレビューを見て内容を確認してから買う予定でしたが、有名どころの方を含めて自分が知りたい内容についてレビューしている情報がなかったので「だったらいっそ自分で」ってことで簡単にレビューします。
スペック・仕様
製品名 | Google Pixel Stand(第 2 世代) |
カラー | ホワイト |
サイズ | 82mm×71.6mm×113.9mm |
重さ | 71g(そんなわけない) |
インターフェース | USB Type-C(PD3.0 PPS対応) 確認用ランプ |
出力 | 最大23W(Qiデバイスは最大15W EPP) |
開封・内容物
パッケージはこんな感じです。Googleストアのイメージとかパッと見ではそこそこ大きい物に見えましたが、実物はそうでもなかったです。
開け方がちょっと何考えてるのか分かりませんが、下からオープンして一回転させると丁度スタンドが上に来る謎の入り方してます。
タグというかパッケージ上の吊り下げ部分から開ける、一般的な方式を何故取らなかったんですかね…。おまけに箱みっちみちで開けにくいし。
一応、9,500円弱もするクソ高充電器なので内容物はマトモというか性能をフルに活かせるモノが付属。
- 30W USB-C ACアダプター(PD3.0 PPS対応)
- USB Type-C to Cケーブル(1.5m)
- クイックスタートガイドなどのマニュアル類
ACアダプターはGoogle Storeで単品売りされている「Google 30W USB-C 充電器」と全く同じ物です。
最大20V1.5AかつPD3.0とPPSに対応した2,970円くらいする奴です。ケーブルも多分Storeで売られている物と同じ仕様で1.5m。C to Cケーブルの1mが2,420円、2mが3,080円もするので…1.5mだと2,700円くらいですかね…。
外観
Pixel Stand(2nd Gen)の外観はこんな感じで、コンパクトで丸っこくてシンプルなデザインです。
全体がホワイトカラーで、土台部分はラバーっぽい素材で色は薄いグレーっぽく見えます。嫌いじゃないしむしろ好きな部類ですが、所感は「ビート板とかアイロンみてぇだなオメー」って思いました。
ラバーなので滑りにくい反面、カラーも相まってゴミの付着が目立ちます。
Pixel 6を置いてみるとこんな感じに。
参考までにACアダプターとPixel Stand(2nd Gen)本体の重さを量りました。ACアダプターが71.3gでPixel Stand(2nd Gen)は263.5gでした。
他の方のレビューや公式ページですら「重量: 71g」と記載していますが、これスタンド本体の重量じゃないですよね…?。
私が間違えたか…?と思い、同じキッチンスケールでクソデカ・重いで有名な公称値278gのモバイルバッテリー兼ACアダプターAnker PowerCore Fusion 10000を量ったら276,8gでした。
どう考えても71gはACアダプターの方です。対戦ありがとうございました。サイズは概ね公称値通りなのに…重さだけどうしてこうなった…。
出力を確認する
手持ちのワイヤレス充電に対応したデバイスでPixel Stand(2nd Gen)の出力を確認してみました。
Pixel 3はAndroid 12へアップデートしたビルド番号「SP1A.210812.016.A2」の個体。Pixel 6は12月のアップデートを強制的に適用したビルド番号「SQ1D.211205.016.A1」の個体です。
Pixel Standアプリは…
PixelとPixel Stand(2nd Gen)の組み合わせで使える、コントロールセンターやセットアップについては他の方がレビューしていて、私にとっては”どうでもいい機能”なので割愛します。
また、Pixel Stand(2nd Gen)の設定に使うPixelシリーズ固有のPixel Standアプリは、ほぼ無意味なので「ADB AppControl」にてPixel 6から削除した状態でレビューします。
充電やファンの状態を変更できますが、結局充電側のバッテリー残量次第で出力は変わりますし、最適化(初期状態)でマトモに使えるようGoogleも調整しているので、弄る必要があまりないです。
一応、Pixel 3から接続済みデバイスと充電モードを確認だけしたところ、Gen 2で認識しており、Pixel 6と内容は同じでした。
最大だとファンが全開になりうるさいので、やっぱり最適化がGoogleもおすすめするようにベストです。
結局の所、充電モードを変更するPixel Standアプリは騒音をうるさくするだけでほぼ無意味、フォトモードやデバイスコントロールも無駄機能でした。
待機電力
電源接続で放置した状態…所謂待機電力は「RT-TC5VABK」読みで、5.07V0.052A=0.26W消費していました。放置状態でも当たり前ですが、問題ありません。
Pixel 6(Pro)の場合
21W充電に対応するPixel 6を充電した場合、開始直後の内蔵ファン停止状態では「RT-TC5VABK」読みで、19.92V0.702A=約14Wが出力されていました。
ある程度時間が経過すると出力が上がり始め、約20Wの出力を確認。
内蔵ファンが回転し、Pixel 6とスタンドの発熱を抑制した状態では「RT-TC5VABK」読みで、19.92V1.422A=約28Wが出力されていました。
Googleの公称通りACアダプター最大出力である30W近い電力をPixel Stand(2nd Gen)へ供給しており、電流・電圧共に20V1.5Aのスペック通りに近い19.92V1.422Aであるため、12月(1月下旬)のアップデートを適用したPixel 6(Pro)であればGoogleの謳い文句である”超高速なワイヤレス充電”が可能です。
実際にPixel 6を、バッテリーに優しいサイクルである20%付近から80%まで充電するのにかかった時間は52分でした。
0→100%でないとはいえ、60分前後で8割までバッテリーを充電できるのでワイヤレスとしてはかなり高速です。
Pixel 6(Pro)以外の場合
2018年のモデルながら最大10Wのワイヤレス充電に対応したPixel 3では「RT-TC5VABK」読みで、9.102V0.603A=約5.5Wの出力を確認できました。
5V電流ではなく9Vにて出力されていて、充電状況に応じて電圧を0.6~1A弱で調整して5~10Wの間で充電している様子です。
ワイヤレスイヤホン「HUAWEI FreeBuds 3」では要求電力が小さい分、Pixel 3や6と違い5Vで出力されていて「RT-TC5VABK」読みで、5.044V0.263A=約1.3Wの出力を確認できました。
念の為…というか、私が確認した出力が間違っていないか確かめるために「30W USB-C 充電器」の公開情報を覗いたところ「USB PD対応デバイス=Pixel Stand(2nd Gen):5V.9V.20V」を確認できたので、計測した通りの出力で問題なさそうです。
純正のACアダプター&C to Cケーブル以外の場合
取り敢えずPixel Stand(2nd Gen)はセット内容通りであれば、Googleの説明通りに動作していることが分かったので、”それ以外”の組み合わせではどんな動作か気になったのでゴニョゴニョしてみました。
あくまで動作確認程度なのでACアダプターは、最大20Wまでの先程出てきたAnker PowerCore Fusion 10000。C to CケーブルにはPowerLine II USB-C to C 3.1 Gen2(5A上限)とPowerLine USB Type-A to C(3A上限)を用いました。
PowerCore Fusion 10000とPixel Stand(2nd Gen)をPowerLine II USB-C to C 3.1 Gen2にて接続し、Pixel 6を充電してみました。
最大出力が20W(9V2.22A)までなので、端から21W充電できるとは思っていませんが…実際には「RT-TC5VABK」読みで、9V側かつ1.444A出力されており12~15W程度で充電されていました。
Type-A側にてPowerLine USB Type-A to Cを用いて接続した場合は「RT-USBVAC7QC」読みで、5.181V1.367A=約7にて出力されていました。
また、「30W USB-C 充電器」+C to Cケーブル(自由)の場合では、19V以上の電流が流れていました。
恐らくですが、20V1.5A出力できるACアダプターと20V流せるケーブルであれば純正品以外でもPixel Stand(2nd Gen)を最大出力で使用できると思います。
独自規格の出力ではなくUSB PD 3.0(PPS)による出力なので、純正のアダプターとケーブルが気に入らない場合は好きな物に交換したり、ある程度は潰しが利きそうです。
使ってみて
身銭を切ってないので最悪の場合はボロクソに書いて、ハードオフかじゃんぱら送りになる可能性があったPixel Stand(2nd Gen)ですが…使ってみて「(Pixel 6シリーズなら)有線と同等出力の無線充電器」が、実質タダで貰えたのは悪くないと思いました。
市販されているワイヤレス充電機の中では比較的高速な21W(23W)出力でPixel 6(Pro)を充電可能で、EPP対応のGalaxyなどでは15WのQi充電にも対応…と、Pixel 6(Pro)なら有線での最大出力と同等で不満は少ないです。
ファン内蔵のおかげで21W出力(AC側は30W)でも、あまり熱を気にしなくて済みますし、最適化状態ならファンの音も気にならない程度です。少なくともPixel 6(Pro)においては「有線より遅い」なんてことはなく、有線と同等の速度かつファン&PD 3.0(PPS)出力のおかげで安定しています。
結局、他の独自規格で40Wみたいなワイヤレス充電器もQiデバイスには大体10~15W程度ですし、速度は速いけどUSB PDではなく独自規格ばかりで、他のデバイスで潰しが利かないケースが多いです。
Pixel Stand(2nd Gen)ならUSB PD 3.0(PPS)での出力なので、ある程度潰しが利きます。 また、コンパクトで丸っこくてシンプルなデザインも悪くなく、デスク上などに置いても主張が大人しいので良いです。
取り敢えず、高速なワイヤレス充電器が欲しかったのと実際に使ってみてモノは悪くないと感じたので、デスク上に置いて暫くはPixel 6のために働いて貰おうと思います。
欠点は単純に値段。ACアダプターが2,970円、C to Cケーブルが2,500円くらいだとして箱や紙類含めた印刷、組み立て、輸送や人件費など色々考慮してもスタンド本体は3,500円くらいが妥当なところ。
オールインワンのフルセット9,570円にしないで、スタンドもバラ売りした方が良い気がします。
大半のPixel Stand(2nd Gen)購入者は、Pixel 6(Pro)購入時のストアクレジットなどで購入しているので身銭を切ってませんが、いくらなんでもワイヤレス充電器に9,570円は高すぎます。
アメリカでは元々79ドル前後だったらしいですし…せめてスタンドのみで5,000円か、C to Cケーブルなし(Pixel付属品で対応)でACアダプターとスタンドセットが7,500円とかなら買うかもしれませんが…。