色々な意味で話題のTensor G4を採用したPixel 9を購入したのでレビューします…。
前情報などでTensor G3から大して進化していないと言われており、値段もPixel 8シリーズから更に上昇してしまったため、今年はスルーするつもりでしたが…毎年恒例のGoogleから提供を受けた有名なメディア等の先行・提灯記事で検索エンジンが埋め尽くされ、Tensor G4の電力効率やゲーム性能などに触れた情報が殆ど無いに等しく、それらを残すため人柱的に購入しました。
今年もTensor G4の電力効率やゲーム性能にフォーカスしており、カメラやAI機能・性能にはほぼ触れないので苦手な方はお帰りくださいまし。
Google Pixel 9
スペック・仕様
Google Pixel 9(tokay) | |
OS | Android 14 |
SoC | Google Tensor G4(Samsung 4nm SF4P) |
メモリ | 12GB(LPDDR5X) |
ストレージ | 128/256GB(UFS 3.1) |
ディスプレイ | 6.3インチ OLED (2424×1080/最大120Hz/Gorilla Glass Victus 2) |
サイズ・重さ | 152.8×72×8.5mm/198g |
バッテリー | 4700mAh USB PD(PPS)27W・15Wワイヤレス充電対応※¹ |
カメラ | 50MP(メイン:Samsung ISOCELL GNK 1/1.31型) 48MP(超広角:Sony IMX858 1/2.51型)※² 10.5MP(フロント:Samsung ISOCELL3J1 1/3型)※² |
インターフェース | USB Type-C(USB 3.2 Gen 2)※³ nanoSIM×1+eSIM×1 |
オーディオ | ステレオスピーカー コーデック:Opus/LDAC/aptX(HD)/AAC/SBC |
接続規格 | Wi-Fi 7/Bluetooth 5.3/NFC(FeliCa対応) |
防水・防塵 | IP68 |
セキュリティ | 画面内指紋認証/顔認証・Titan M2 |
備考 | ・※¹:Pixel Stand(第2世代)使用時で最大15W(Qiでは12W) ・※²:ネットの噂の域。微妙にセンサースペックとPixel 9のカタログ値で相違あり ・※³:従来通りであれば…の話。USB 3.2表記しかされておらず不誠実(Gbps表記にすべき) ・スペック参考元:gsmarena.com/store.google.com |
開封・内容物
Googleストアで予約購入しました。最小構成の128GBで最新世代のiPhoneやGalaxyと同等以上の約13万円もする非常に強気な価格です。
Tensor G4について残すことと、去年出したPixel 8 Proの記事は力不足で内容が不十分のため…今回のPixel 9で(半)リメイク版を出すことが目的でそれ以外は特に眼中に無く、目的が終わったら直ぐに手放すので最小構成かつ無印にしました。
サステナビリティ重視の梱包で紙製の緩衝材に変わった他、パッケージ自体も環境に配慮した材質が主になっています。パッケージデザインも従来から更にシンプルなデザインへと変わり、結構好みです。意識高い系のGoogleらしい拘りを所々に感じます。
まぁ…アメリカの半導体やテクノロジー関係の企業は「性能・製品に自信がない時はパッケージ周りに無駄に拘る」風潮があるので、Pixel 9 Proシリーズにスケッチポスターを同梱したり、パッケージデザインが良くなったりというのはつまり…?
内容物は非常に簡素。謎に毎回付属していたUSB Type-A to C変換アダプターは省かれました。ポスターだの腐るほど余るType-Cケーブルより、先着とはいえPixel 7aのときみたいにケース等のアクセサリーを付けた方が良いと思うんですが…。
パッケージ内容 |
・Pixel 9 ・USB Type-C to Cケーブル(1m/USB 2.0) ・SIMピン ・マニュアル類 |
デザイン・外観
白系のPorcelainを選択。Pixel 9シリーズのデザインはざっくり「Pixel 8系を最近のiPhone・Galaxy風に近づけた」という印象です。
歴代Pixelシリーズの中では確かに洗練されていて、高級感もあり好みの部類です。ただ…Pixel 5以前のポップでおもちゃっぽい印象が好みだった側からすると、すっかり遠くに来てしまった印象を受けます。(親しい友人が遠い存在になってしまった的な)
6.3インチの無印を選んだので…当然ながら普段使いしている、6.8インチのOnePlus 12とか6.67インチ以上の端末比だとちっちゃく感じます。
6インチ以下ほど小さすぎず、6.67~6.8インチみたいにデカすぎず…大多数の日本人には取り回しやすい丁度良いサイズ感です。
背面・ディスプレイ側どちらも扱いやすく、保護フィルムとの相性も出にくいフラット形状。所謂”板”に近い持ち心地でした。
Pixel 9の重さは約198gでした。Pixelシリーズ(特に6以降の無印)はサイズと中身の割に重めで、コンパクトなサイズ感が台無しです。
バッテリー容量5000mAhかつ6.67インチ以上でPixel 9(6.3/4700mAh)よりも軽く、画面サイズの大きな端末はいくらでもあるのでPixel 5辺りのような、サイズに見合った重さに軽量化されて欲しいですね…。特に無印はVC冷却やペリスコープ望遠も搭載していないので。
OS:Pixel向けのAndroid 14
Pixel 9は9シリーズの発表・リリースが前倒しになった関係で、恒例の新Pixel=最新Android OS(従来通りなら15)ではなく、Pixel 8シリーズと同様にAndroid 14をプリインストールしています。Pixelは最新のAndroid OSを体験できるのがウリだったハズ…。
Google Pixelシリーズ向けにカスタムされた(ほぼ)AOSPなUIで、大手メーカーのカスタムAndroid比でクリーンなAndroid OSではあるものの、中途半端なところしかカスタムされておらず…AOSP系の悪い部分はそのままなため、素(非root)だと逆に使い勝手は悪いです。
未だにAndroid 12以降のインターネットとWi-Fiタイル分離を素では実装しておらず、クリーンといいつつPixel向けのどうでもいいアプリも所々。
Samsungを始め、XiaomiやOPPO系、AQUOSだったりarrows辺りでも実装されている”一定残量で充電を停止する”機能や、ダブルタップで画面のON・OFFすらPixelシリーズは素の状態では使えません。PixelのせいでAOSP系に苦手意識を持つ人を増やしかねないです。
幸か不幸か…Nexus時代からGoogleの端末は玩具・開発機として定評があり、Pixel系もカスタムROMがリリースされる傾向にあるため、カスタムROMを焼いて改善を模索するのも選択肢の1つです。
ブートローダーアンロックに寛容な方で、元に戻すのも簡単なのはPixelの数少ない魅力の1つです。
ディスプレイ:とても綺麗だけど…価格的には物足りない
Pixel 9は6.3インチ・2424×1080、最大120Hz駆動に対応したSamsung製のフラットなOLEDディスプレイを搭載しています。ベゼルはプラスチックブラケット廃止モデルほどスリムではないうえ、パンチホールもちょっと大きいです…。
Proシリーズとの差別化のため、仕方ない部分はあるものの…10万円を超える端末なのにLTPO駆動(1~120Hz可変)ではないため、LTPO対応モデルがPixel 9よりも安価に手に入る昨今では、”綺麗なだけ”で省電力性・価格面でアドバンテージはあまりないです。
発光材に関してはPixel 9シリーズ共通でSamsung M14らしく、Pixel 8 Pro(Samsung E7)で品質は十二分だったのでPixel 9のディスプレイは、LTPOでない点を除けば高品質でとても綺麗です。色味が若干暖色寄りな気がしますが…この辺りは好みの差。
個人的な体感として、BOE製のX1(OnePlus 12)やS1+(realme GT6)ほどの感動はSamsung M14(Pixel 9)にはなく、Visionox VM7と大差ない or VM7のNeo9系列の方がPixel 9よりパッと見は綺麗、流石にCSOT C7(K60 Ultra)よりはPixel 9の方が明るめで発色も良い…といった感じです。
WidevineセキュリティレベルはL1に対応。動画ストリーミングサービスで高画質な再生が可能です。
生体認証:Pixel史上、最も快適な指紋認証
Pixel 9シリーズはQualcomm製の超音波指紋センサー「Sonic Gen 2」を採用しており、従来のPixelシリーズの弱点であった指紋認証の精度・速度が大幅に改善されています。センサーの位置も画面中央寄りで押しやすく”今までのPixelシリーズとは別物”です。
光学式の指紋認証でも問題なく利用できる端末は多いものの、Pixelシリーズの光学式認証は明確に他社と比較して劣る部分だったため、普段使いにおける恩恵が大きい部分が改善されたのは素直に喜ばしい点です。(なのでスクリーンOFFからでも解除できるようにして…)
一方で超音波式のセンサーは光学式に比べて採用コストが跳ね上がるため、Qualcomm製のSonic Gen 2+Samsung製M14発光材のディスプレイというコストが増加する部材ばかり採用したPixel 9シリーズは、快適性と引き換えに端末価格が大幅に増加してしまっています。
充電:ローエンド以下のUSB PD(PPS)27W
Pixel 9はGoogle曰くUSB PD(PPS)での27W充電と、Pixel Stand(第2世代)使用時に最大15Wのワイヤレス充電に対応しています。
Googleストアのページ上では「30分で55%(Google 45W 充電器を使用した場合)」と…まるで、Pixel 9シリーズが45W充電に対応しているかのような文面が記載されていますが、実際はPixel 8と同じ27Wから変わっていません。
最大5~20V5A=100WのUSB PD(PPS)もサポートしている「vivo_V12060L0A0-CN」でPixel 9を充電してみると、POWER-Z KM003C読みで24W前後のUSB PD(PPS)が出力されていました。
「vivo_V12060L0A0-CN」でPixel 9を充電し、バッテリー残量5%状態から95%までの充電経過をKM003C+Mtoolsで簡易的に計測してみると、所要時間は1時間33分程度でした。2024年の端末としては非常に充電速度が遅く、かなり残念な結果です。
POWER-Z KM003C+Mtoolsでの簡易計測(バッテリー5%→95%) | |
USB PD(PPS)27W 所要時間:1時間33分 | 最大電圧:約9V |
最大電流:約2.7A | |
最大出力:約24.2W |
例えば…ローエンドスマホのOPPO A79 5Gは、独自規格のSUPERVOOCだけでなくUSB PD(PPS)でも(一応)33Wに対応していて、5000mAhのバッテリーを1時間11分(実測値)で充電できます。
ミドルレンジ帯のRedmi Note 13 Pro 5GはMi PPS(Turbo Charge 67W)で、5100mAhのバッテリーを40分足らずで充電可能です。
これら2つは5万円以下で販売されている、Pixel 9と本来比べるべき存在ではない格下の端末ですが…これらと比較しても、4700mAhの充電に1時間半以上掛かるPixel 9の充電速度は終わっています。ローエンド以下の速度というのは控えめに言って情けないです。
現代水準ではミドルレンジですら…50W以上の急速充電に対応している存在も多く、USB PD(PPS)で40~45Wに対応するAndroid端末も増えてきており、GoogleはType-Cを推進している側なのですから、いい加減にバッテリー周りと充電速度を改善するべきです。
ついでに公式ページの文言は、Pixel 9 Pro XLですら最大37Wまでなのに…無駄に高いだけのGoogle 45W USB-C アダプターを擦り付けたいようにしか見えず、最初から注釈ではなく「Pixel 9は27Wで充電可能」と記載すれば良いだけのことで不誠実です。
ファーストパーティ(Google)製である以外、Google 45Wアダプターのメリットは殆どなく…瞬間的に27W出るかも怪しいPixel 9には、Nexodo Mini 30WやAnker 511 Charger辺りの手頃な充電器で十分です。
オーディオ
Pixel 9はDolby Atmos等には対応せず、空間オーディオ機能のみです。ステレオスピーカーの音質は価格なりには良いです。
音の傾向としてはドンシャリ系で、低域のパワフルさと空間オーディオ機能による音の広がりで、筐体サイズの割に迫力のあるサウンドです。
PixelシリーズはDACを搭載しないアナログ式変換アダプターの使用ができません。外部出力にはDAC内蔵のアダプターが必須です。
そのため「Neutron Music Player」含めスピーカーの出力は48000Hz固定で、外部DACやBluetooth接続時にしかハイレゾ出力はできません。
Pixel 9:Hi-Res Audio&アナログ出力テスト | ||
再生可能周波数 | Speaker:48000Hz(固定) Line-out:不可 | |
アナログ出力 | 不可能 |
Tensor G4の概要(スペック・仕様)
ベンチマークの前にPixel 9シリーズが採用するSoC、Google Tensor G4の概要(スペック・仕様)を簡単に解説します。
比較表には、先代モデルのTensor G3とネット上でTensor G4のベースと噂されているExynos 2400を入れました。いつもの解説表通り、半分は自分用でGPU周波数や構成を(比較的詳しく)記載した情報を残す意味合いもあります。
SoCスペック・比較/構成解説表(仮) | |||
SoC | Exynos 2400 | Tensor G4 | Tensor G3 |
プロセス ノード | Samsung 4nm SF4P (旧:4nm 4LPP+) | Samsung 4nm SF4P (旧:4nm 4LPP+) | Samsung 4nm SF4 (旧:4nm 4LPP) |
CPU | 10C10T(1+5+4構成) | 8C8T(1+3+4構成) | 9C9T(1+4+4構成) |
X4(3.21GHz)×1 A720(2.9GHz)×2 A720(2.59GHz)×3 A520(1.96GHz)×4 | X4(3.1GHz)×1 A720(2.6GHz)×3 A520(1.95GHz)×4 | X3(2.91GHz)×1 A715(2.37GHz)×4 A510v2(1.7GHz)×4 | |
L3 キャッシュ | 8MB(SLC:8MB) | ? | 8MB(SLC:16MB) |
GPU | AMD Xclipse 940 (1095MHz) | Mali-G715 MP7 (940MHz) | Mali-G715 MP7 (890MHz) |
NPU/TPU | 17K MAC NPU 2GNPU+2SNPU | 3rd Gen edgeTPU (Rio/1100Hz) | |
DSP | ? | 2nd Gen GXP MP4 (Callisto/1065MHz) | |
メモリ | LPDDR5X(4266MHz) | LPDDR5X(4266MHz) | |
ストレージ | UFS 4.0 | UFS 3.1 | |
通信モデム | Exynos Modem 5400 (内蔵) | Exynos Modem 5400 (外部) | Exynos Modem 5300 (外部) |
接続規格 | Wi-Fi 6E Bluetooth 5.3 | Wi-Fi 7 Bluetooth 5.3 | |
内部コード | S5E9945 | GS401-S5P9875 | GS301-S5P9865 |
コードネーム | Root | Zuma Pro | Zuma |
採用端末例 | Galaxy S24(+) | Pixel 9 Pro Fold Pixel 9 Pro(XL) Pixel 9 | Pixel 8 Pro(Fo-WLP版) Pixel 8(Fo-PLP版) Pixel 8a(iPoP版) |
Google Tensor G4は、一応…Tensor G3の後継でGoogleが開発した4世代目のTensor系SoCです。
プロセスノードにExynos 2400と同じ、歩留まり60%以上に改善されたSamsung 4nm SF4P(旧名称:4nm 4LPP+)を用いて製造され、Google曰くベンチマークではなく電力効率やアプリ起動を改善し、ユーザー利用にフォーカスして設計したらしいです。
CPUはSnapdragon 8 Gen 3やDimensity 9300と同様にArm v9.2で構成され、プライマリコアにCortex-X4(3.1GHz)を1基、高性能コアにA720(2.6GHz)を3基、高効率コアにA520(1.95GHz)を4基採用した一般的な1+3+4構成の8コアです。
9コア(ノナコア)構成だったTensor G3からCPUアーキテクチャは最新世代に置き換わったものの、コア数自体は9C9T→8C8Tに減少しています。
GPUにはTensor G3から引き続き、第4世代ValhallアーキテクチャベースのMali-G715 MP7を続投し、890MHzから940MHzに引き上げられています。
それ以外の部分では外部モデムがExynos Modem 5300から5400へと更新された以外、edgeTPUは第3世代”Rio”、DSPは第2世代”Callisto”のままであり、ハードウェア的なAIやDSP性能はTensor G3から変わっていません。メモリやストレージのサポート規格もTensor G3と同じです。
ざっくり言うとPixel 9シリーズが搭載したTensor G4は消費者、そしてGoogle自身が望んだ本来のTensor G4ではありません。元々Googleはコードネーム”Redondo”のTensor G4をTSMC製かつ独自設計のSoCにすることを目的にしていたっぽいです。
が…何らかの理由でRedondo(TSMC製Tensor G4)建造計画がポシャった結果、Tensor G3(Zuma)を部分的に近代化改修し、Samsungファウンドリーで急造して再度ひねり出した存在が、Pixel 9シリーズに搭載された”Tensor G4(Zuma Pro)”です。
このため、Tensor G4はExynos 2400(Root)をカスタムしたSoCではなくTensor G3の近代化改修版であり、Tensor G3自体が技術検証試験のみで市場投入されなかったExynos 2300とは内部構成・設計から似ても似つかない存在のため、現在のTensorシリーズはExynosと(一応)血縁関係にあるが…ほぼ独自の存在と化しているのが実状です。
それらの背景があるTensor G4(Zuma Pro)は近代化改修されたTensor G3かつ、Googleの製品マネージャーサンが語っていた通り「ベンチマークスコア」を追求していないので、必然的に他社製ハイエンドSoCにスコアやゲーム性能でボコられる運命にあります。こればかりはまぁ…仕方ないです。
ベンチマークテスト
”hiro・ららりら”で計測データの共有・内容の共通化も含めて構成した、「りとらいん:ベンチマークレギュレーション」は以下の通りです。
環境・内容の記載は必須では無いですが…テスト内容等は日増しに変化するため、後で読者サンへの誤解を生まないために記載しています。
りとらいん:ベンチマークレギュレーション Ver.1.2 | ||
テスト内容 | 担当 | |
CPU性能 | Geekbench 6 電力効率曲線 | hiro・ららりらで共通 |
GPU性能 | 3DMark Wild Life Extreme 3DMark Steel Nomad Light 電力効率曲線 | |
ストレージ メモリ性能 | CPDT Benchmark | |
ゲーム性能 | World of Tanks Blitz ミデルブルフ/リプレイテスト | ららりらが担当 |
勝利の女神:NIKKE 射撃訓練場でのフレームレート(3分間) | hiroが担当 | |
原神・スメールシティ 夜蘭C1ランニングテスト(30分間) | hiro・ららりらで共通 | |
ゼンレスゾーンゼロ・ルミナスクエア 日中でのランニングテスト(20分間) | ||
崩壊:スターレイル・ピノコニー/黄金の刻 黄泉 四相断我無双(秘技)移動テスト(30分間) | ||
エクスアストリス・ドラン/貿易地域 ランニングテスト(25分間) | ||
この記事での比較端末と構成のデータ | ||
【Google Pixel 9】 ・OS:Android 15(tokay_beta-ota-ap31.240617.015-89ba45d1) ・SoC:Tensor G4 ・メモリ:12GB(LPDDR5X) ・ストレージ:128GB(UFS 3.1) ・動作:モード指定無し | ||
【realme GT6】 ・OS:Android 14(realme UI 5.0:14.1.0.151) ・SoC:Snapdragon 8 Gen 3 ・メモリ:12GB(LPDDR5X) ・ストレージ:256GB(UFS 4.0) ・動作:GTモード(realme UI) | ||
【OnePlus 12】 ・OS:Android 14(OxygenOS 14.0:CPH2581_14.0.0.810 EX01) ・SoC:Snapdragon 8 Gen 3 ・メモリ:12GB(LPDDR5X) ・ストレージ:256GB(UFS 4.0) ・動作:高パフォーマンスモード(OxygenOS) | ||
【Redmi K60 Pro】 ・OS:Android 14(Xiaomi HyperOS:1.0.5.0UMKCNXM) ・SoC:Snapdragon 8 Gen 2 ・メモリ:8GB(LPDDR5X) ・ストレージ:256GB(UFS 4.0) ・動作:パフォーマンスモード(HyperOS) | ||
【POCO F4 GT(≒Redmi K50G)】 ・OS:Android 14(Xiaomi HyperOS:1.0.1.0.ULJMIXM) ・SoC:Snapdragon 8 Gen 1 ・メモリ:8GB(LPDDR5) ・ストレージ:128GB(UFS 3.1) ・動作:パフォーマンスモード(HyperOS) | ||
【Xiaomi Mi 11i(≒Redmi K40 Pro+)】 ・OS:Android 13(crDroid 9.10:TQ3A230901.001) ・SoC:Snapdragon 888 ・メモリ:8GB(LPDDR5) ・ストレージ:128GB(UFS 3.1) ・動作:パフォーマンス優先(crDroid) | ||
【POCO F3(≒Redmi K40)】 ・OS:Android 13(Pixel Experience:TQ3A.230705.001.B4) ・SoC:Snapdragon 870 ・メモリ:6GB(LPDDR5) ・ストレージ:128GB(UFS 3.1) ・動作:モード指定無し | ||
【realme GT Neo6 SE】 ・OS:Android 14(realme UI 5.0:14.0.1.608) ・SoC:Snapdragon 7+ Gen 3 ・メモリ:12GB(LPDDR5X) ・ストレージ:256GB(UFS 4.0) ・動作:GTモード(realme UI) | ||
【iQOO Neo9S Pro】 ・OS:Android 14(OriginOS 4:A_14.0.15.3.W10.V000L1) ・SoC:Dimensity 9300+ ・メモリ:12GB(LPDDR5X) ・ストレージ:256GB(UFS 4.0) ・動作:モンスターモード(OriginOS) | ||
【Redmi K60 Ultra(≒Xiaomi 13T Pro)】 ・OS:Android 14(HyperTN V2.4:OS1.0.13.0.STABLE) ・SoC:Dimensity 9200+ ・メモリ:12GB(LPDDR5X) ・ストレージ:256GB(UFS 4.0) ・動作:究極モード(HyperTN) | ||
【OnePlus Nord 3 5G(≒OnePlus Ace 2V)】 ・OS:Android 14(OxygenOS 14.0:CPH2493_14.0.0.520 EX01) ・SoC:Dimensity 9000 ・メモリ:16GB(LPDDR5X) ・ストレージ:256GB(UFS 3.1) ・動作:高パフォーマンスモード(OxygenOS) | ||
【Google Pixel 8 Pro】 ・OS:Android 14(UD1A.230803.041) ・SoC:Tensor G3 ・メモリ:12GB(LPDDR5X) ・ストレージ:256GB(UFS 3.1) ・動作:モード指定無し | ||
備考 | ・リフレッシュレート:各端末での最大値 ・ディスプレイ輝度:各端末での50%固定 ・通信環境:Wi-Fi 5(5GHz接続)&機内モード |
iQOO Neo9S Proまでのレギュレーション(1.1)から、1.2ではrealme GT Neo6 SEの合作を終えた時点で構想していた内容なども盛り込んで、テスト内容を更新しました。変更内容の説明を入力してみたら、堅苦しいうえに長ったらしくなったので簡単に箇条書きです。
- 前々から言っていた通り、GeekerwanサンやS・WHITEサンなど”中華圏の性能評価”に近づけることを主目的に更新
- ベンチマークは”ベンチマーク”として、通常利用での想定される高負荷として”ゲーム性能”をそれぞれ別の物として評価
- ベンチマークブーストによるスコア変動で、電力効率に影響があるため&中華圏に近づけるため通常版へ変更
- 端末毎の計測温度のバラつきの影響を少なくし、なるべく性能が発揮された状態を確認するため外部冷却を”ベンチマーク”では利用
- 普段使い性能に続いてAIベンチの計測を”休止”、採用ゲームタイトル数を3→5に拡大
端的に言えば「性能評価方法を中華圏により近づけました」で終わりです。あまり深く考える必要性は無いです。
もっとも、やりたい通りにやる&パッケージリネームでの計測をやめるとはいえ、ベンチマークブーストを肯定する気は全く無いです(あくまで最大性能とその場合の消費電力を確認するための参考値)。AIベンチに関しても休止するだけで完全にやめるわけではないです。
各ゲームタイトルのテスト内容・ランニングコース等の簡単な説明も、ここでの説明内に移動させました。下のタブからそれぞれ目を通して貰えると助かります。
- メガニケ
- 原神
- ゼンゼロ
- スターレイル
- エクスアストリス
勝利の女神:NIKKE(メガニケ)でのテストは、戦力増強に伴い迎撃戦(特殊個体)での討伐時間が60秒未満で終わってしまい、テストとしては微妙になってしまいました。(メガニケ自体が負荷としては”ジャブ”、軽いタイトルとしての採用なのもありますが…)
また、ボス単体よりも複数体のラプチャーが出てくるノーマル・ハードステージの方がシチュエーションとしては重いため、(旧)1分30秒→(新)3分間のテストが可能になった、射撃訓練場(3分間)に変更することにしました。
複数体のラプチャー+モダニアのバースト(残滅モード化)が相変わらず重めなので、モダニアは60fps下かつキャンペーンでの雑魚処理バースト運用想定です。
原神のテストは引き続き、”スメールシティ/夜蘭C1ランニング”を採用。中華圏でもテストとして用いられている、重いスメールシティを夜蘭の元素スキルでランニングし続けるテストです。(中国の方だとランナーを早柚やリネットなどに変えた派生形も存在)
Geekerwanサンのコースを参考にしつつ検証用に周回ルートを組み換えて、1周あたり夜蘭が1凸の場合約4分のコースを作成。このコースをひたすら各端末で30分間ランニングして動作検証しています。(実際のルートは以下の通り)
エネミーの行動パターンや戦闘のローテーションといった、ランダム性を排除した純粋なマシンパワーの測定です。スメールシティそのものに大量のNPCが配置され、地形も複雑なためCPUボトルネックの差も大きくなります。
ゼンレスゾーンゼロ(ゼンゼロ)でのテストは、現在実装されているマップ内でもっとも重く、原神と同等以上のCPUボトルネックが生じる”ルミナスクエア”をNPC数が多くなる日中(夜だと低負荷)に、一定のルートを移動して20分間計測しています。
スターレイルでのテストはトップクラスのGPU負荷を誇る、ピノコニー(黄金の刻)かつ一定のルートを更に負荷の掛かる黄泉の秘技「四相断我」を連打して移動し、30分間計測します。安直に”黄泉 四相断我無双移動テスト”と呼称しています。
”黄泉 四相断我無双移動テスト”はSnapdragon 8+ Gen 1と同等以上のGPU性能が必須となる、ピノコニー(黄金の刻)でのランニングテストにフレームドロップが発生しやすい黄泉の秘技を重ねることで、下手なベンチマークテストを超えた負荷を”実ゲームで”掛けることを目的として、hiro・ららりらで作成したテストです。(実際のルートは以下の通り)
通常のランニングテストから大体5~7fps程度平均値が低下するため、目安の値も5fps下げています。
エクスアストリスでのテストは、物語中盤「ドーントレスの旅」で訪れる”貿易地域”で一定のルートを移動して25分間計測しています。エクスアストリス自体が重めのタイトルなので、負荷への影響は軽微なものの住民(NPC)が殆ど消える前の貿易地域を採用しました。
消費電力や温度、フレームレートなどの測定には従来に引き続き、Scene 7(TOOLBOX-SCENE)のadb/rootモードを利用。
比較に使用した各端末の詳細やデータは興味があれば、りとらいん内の各レビュー記事を参照して下さい。
Geekbench
Geekbench 6 | |
【Tensor G4】 Cortex-X4(3.1GHz)×1 Cortex-A720(2.6GHz)×3 Cortex-A520(1.95GHz)×4 | |
シングルコアスコア:1716 マルチコアスコア:4722 最大消費電力:15.13W |
CPU性能を計測するGeekbench 6の結果です。Pixel 9を含めてGeekbench 6のスコアを比較したグラフは以下の通り。
Tensor G3からマルチコア性能は微増で、2年前のハイエンドSoCであるDimensity 9000(+)やSnapdragon 8+ Gen 1と同等以上の性能です。
いつも通りroot化し、動作クロックを変更後に最大スコア÷5/×4/+各SoC最小周波数の計5点でマルチスコアと消費電力を測定し、簡単な電力効率の曲線を作成して、各CPUのワットパフォーマンスを確認したグラフが以下の通り。
縦軸がスコア・横軸が消費電力で、基本的に電力効率曲線は測定点・曲線(カーブ)が左上になるほど良く、右下になるほど悪いです。
Tensor G4のピーク時(スコア4722)における消費電力は15.13Wで、14.9W(約15W)のTensor G3と殆ど変わりません。
アーキテクチャが更新されたとはいえ、9C9T(Tensor G3)→8C8T(Tensor G4)にコア数が減少しながら同等以上のスコアを維持するためには、同程度の消費電力が必要だったと予想しています。そのため、ピーク時のスコア・消費電力だけに目を向けると進化の無い存在に見えます。
ただ…最大スコア・消費電力は(正直)どうでも良く、スマートフォンで超重要な低~中周波数においてTensor G4の電力効率は、大体Dimensity 9000(TSMC N4)と同レベルに改善しています。Snapdragon 888~8 Gen 1レベルだったTensor G3より大分マシです。
一方で2023年主流のSnapdragon 8 Gen 2レベルの電力効率には達しておらず、現行のDimensity 9300(+)や8 Gen 3の電力効率には遠く及びません。
オールビッグコア構成で最高のCPU性能と電力効率を誇るDimensity 9300(+)であれば、Tensor G4が15W消費して発揮するスコア4722に近い、スコア4604を半分以下の6W前後で発揮可能です。簡単にまとめるとTensor G4のCPUは性能・電力効率ともに2年前のハイエンド相当です。
ちなみにPixel 8 Proで軽く試した”Tensor G3が8コアだったら?”のデータをリサイクルして、8コア同士のTensor G3とG4でスコアや電力効率を簡単に比較した場合でも、Tensor G4の電力効率はそれなりに改善しています。腐ってもZuma Proです。
ただし…性能だけでなく電力効率もDimensity 9000(TSMC N4)レベルに改善した点については評価できますが、”電力効率を重視してTensor G4を設計した”と主張する割に、どうにも「Googleが本気で電力効率の改善に取り組んでいる」ようには感じません。
電力効率を本気で改善する気があるのなら、ArmのプロセッサーIPにおいてパフォーマンス・電力効率に期待できないCortex-A520を4基採用するという愚行はせず、最低でもSnapdragon 8 Gen 2や7+ Gen 3のように1+4+3構成の8コアな設計にするべきです。
Samsung 4nm 4LPXなSnapdragon 8 Gen 1で、ファイヤードラゴン・爆熱と散々叩かれたQualcommが8+、8 Gen 2、8 Gen 3で取り組んだ改善を見た後では、Googleの主張とTensorの効率は児戯に等しいというのが個人的な感想です。
3DMark
3DMark Wild Life Extreme | |
【Tensor G4】 Mali-G715 MP7(940MHz) | |
Overall score:2627 最大消費電力:8.57W |
GPU性能を計測する3DMark Wild Life Extremeで、Pixel 9(Tensor G4)はスコア2627でした。比較グラフは以下の通り。
2年前のSnapdragon 8 Gen 1やDimensity 9000と同等以上で、Tensor G3からは微増。Mali-G715 MP7が50MHz増加しただけなので当然の結果です。
いつも通り各GPU周波数/スコアごとでの消費電力を測定し、簡単な電力効率の曲線を作成して、各GPUのワットパフォーマンスを確認したグラフが以下の通り。(GPUクロックを変更できなかったため、ピークスコア・消費電力のみ)
Tensor G3の時点でGPU性能・電力効率はそこまで悪くなかったため、Tensor G4のGPUも決して悪いものではないです。
少なくとも、Snapdragon 8 Gen 1以上のパフォーマンスをTensor G4はより少ない消費電力で発揮可能なので、悪くはないですが…Snapdragon 8 Gen 2やDimensity 9200(+)と結構な差が開いており、2024年のSoCとしての電力効率はやや物足りないです。
Wild Life Extremeに加えて、より複雑でデスクトップPCレベルの負荷に近いベンチマークとなった、”Steel Nomad Light”でのテストも中華圏で用いられ始めたのでテスト内容に追加しました。
元々はWild Life Extremeから完全にSteel Nomad Lightに切り替えるつもりでしたが、いきなりSNLのスコアを出されても分かりにくいと思うので…次世代のSoCが出揃うまでは、Wild Life ExtremeとSteel Nomad Lightのデータどちらも使用します。
3DMark Steel Nomad Light | |
【Tensor G4】 Mali-G715 MP7(940MHz) | |
Overall score:1014 平均消費電力:5.97W |
Steel Nomad LightでPixel 9(Tensor G4)はスコア1014でした。Steel Nomad Lightのスコアを比較したグラフは以下の通り。
リリースから3年近く経過したWild Life Extremeよりも、新しいGPUハードウェアに適したSteel Nomad Lightだと、Tensor G4のGPU性能はSnapdragon 7+ Gen 3と8 Gen 2の中間に位置しており、Wild Life Extreme以上にDimensity 9000との差が開いています。
Wild Life Extreme同様の手順で、より高負荷なSteel Nomad LightでもGPUの電力効率曲線を作成しました。
測定点が重なる6W同士での性能・電力効率はスコア同様にSnapdragon 7+ Gen 3と8 Gen 2の間に位置していて、Steel Nomad LightでのGPU電力効率は明確にDimensity 9000以上。Tensor G4のGPUは全体的に見て、酷いということはないです。
CPDT Benchmark
CPDT Benchmarkでストレージ・メモリ性能をテスト。テストのファイルサイズは1GB、BufferingやCacheはOFFの標準設定です。
CPDT Benchmark | |
【シーケンシャル性能】 書き込み:221.07MB/s 読み込み:836.81MB/s | |
【ランダム性能】 書き込み:29.73MB/s 読み込み:29.84MB/s | |
【メモリコピー性能】 15.22GB/s |
Pixel 9のストレージ性能はPixelシリーズ特有のシーケンシャルライトが遅めの傾向で、Snapdragon 8 Gen 1世代の廉価ハイエンドモデルにも若干見劣りする結果です。UFS 4.0採用の端末とシーケンシャル性能を比較してしまうと相手になりません。
CPUの単コア性能と同様に体感動作に最も影響するランダム性能は、可もなく不可もない結果でランダムライト・リードどちらも30MB/s近い速度のため、腐ってもDimensity 9000レベルの性能があるTensor G4も相まって、Pixel 9の動作感は悪くはないです。
まぁ…スコア差ほどの体感差はあまりないとはいえ、普段使いが快適に動作するなど当たり前のことで、ましてPixel 9シリーズは10万円超えなので…採用規格はUFS 3.1でも4.0でもどうでも良いですが、パッとしないランダム性能にもう一声欲しかったのが正直なところ。
メモリコピー速度はLPDDR5Xとして標準的な結果でした。
ゲーム性能
フレームレートの計測について
箱出しでそのまま使っている状態のPixel 9シリーズはAndroid 14(Google Play開発者サービス)にある、”ゲームダッシュボード”以外のフレームレートを取得するツールを使用したFPSの計測ができません。
Scene 7・TakoStatsといった利用者の多いツール、プロ向けのGamebenchやXiaomi製のKite、マイナー所としてFDE.AI(Premium)などの私が知っているツール(PerfDog以外)を大体試したものの、ことごとく0 or 1fpsで正常な値を取得できませんでした。
とはいえ…これでPixelに屈してゲーム性能の計測を諦めたら、試行錯誤の記録と題したうち(りとらいん)らしくないですし、ありきたりな内容しか残せない量産型に成り下るくらいなら「くっころ」です。(もちろん、何回も敗北してますけど)
この症状はAndroid 14(QPR3)辺りのPixel 8 ProやPixel 9などが患うらしく、幸いにもPixel 9(tokay)向けのAndroid 15ベータ ビルドが公開されていたので、Android 15を適用してAndroid 14を回避することで正常なフレームレートを取得、データ計測が可能になります。
勝利の女神:NIKKE
フレームレートによっては一部のキャラクターで火力に影響があり、60fpsをなるべく維持したい「勝利の女神:NIKKE」での性能をテスト。
テストに採用している中では動作負荷が軽めなタイトルで、どちらかと言えばCPU性能と最適化やOSの相性が動作に影響します。
射撃訓練場でのフレームレート(3分間) | |
フレームレートや消費電力などの計測結果 | |
平均:36.1fps 最低(下位1%):0fps | 平均消費電力:3.5W 最大バッテリー温度:34.8℃ |
射撃訓練場(3分間)でのフレームレートは平均36.1fps、最低(下位1%)はテスト中に一瞬固まったため…0fpsでした。
一応はDimensity 9000に近いフレームレートが出ていますが、フレームレート=DPSに直結するメガニケで平均50fps以下は厳しいです。
Snapdragon 8+ Gen 1以上のSoCかつ、なるべくホワイトリスト(ゲームで性能を発揮するか否か)の影響が少ないメーカーの端末を選択しないといけません。(Pixelは性能が発揮されてもおかしくないのですが、大してCPUクロックが上がらずボトルネックになってます)
Tensor G4が有している本来の性能が発揮されなかったため、消費電力・バッテリー温度は低めです。
SoC性能自体は足りており、高性能コアを高クロックで維持できる場合はTensor G4でもメガニケを5~60fpsで動作させることは可能ですが、内部温度が直ぐに上昇してPixel 9の強めなサーマルスロットリング(バッテリー40℃前後で作動)に引っかかるので、実用性はないです。
原神(Genshin Impact)
Snapdragon 855・メモリ6GBクラスに推奨スペックが引き上げられた「原神(Genshin Impact)」での性能をテスト。
現在だと原神は中量級程度の負荷なタイトルです。オープンワールドタイトル相応にCPU性能が動作に影響します。
スメールシティ/夜蘭C1ランニングテスト(30分間) | |
フレームレートや消費電力などの計測結果 | |
平均:41.2fps 最低(下位1%):29fps | 平均消費電力:4.9W 最大バッテリー温度:43.9℃ |
スメールシティ/夜蘭C1ランニングテスト(30分間)でのフレームレートは平均41.2fps、最低(下位1%)で29fpsでした。
ゲームが苦手なPixelは仕方ない(?)とはいえ…Snapdragon 8+ Gen 1以上の性能を有している端末なら、HBの鉛筆をベギッ!とへし折る事と同じように、原神が快適に動作するのは出来て当然のことになりつつある現代水準だと、Tensor G4の結果はどうしても見劣りします。
採用コアの刷新によりTensor G4は温度が低い状態では、原神を50~60fpsで動作させられるまでに改善しています。
が…Pixel 9(無印)だけVC冷却をボッシュートされたので「マラソンで最初から全力疾走して息切れしてるランナー」みたいに、高クロックスタートのCPU側がバッテリー温度40℃台で作動するサーマルスロットリングで抑えつけられるので、結局はCPU性能が足りずボトルネックになります。
サーマルスロットリングの影響で消費電力は4.9W、バッテリー温度は43.9℃に抑えられています。
Proモデルとの差別化のためかは不明ですが、発熱しやすいTensor G4でありながら無印だけVC冷却を搭載しなかったのが祟ってますが、Googleの意図したサーマルスロットリングがないと、Tensor G4の発熱で我々のお手々が破壊されるので制御自体は妥当です。
微妙というのが正直なところですが…Pixel 9(Tensor G4)はレンダリング解像度855pで動作させたうえで、Dimensity 9000の後ろをマークする程度には動いており、Pixel 8 Pro(Tensor G3)が720pかつ15分の測定で平均24.4fpsだったのを考えれば、大分マシになった気がします。
全力疾走するクロック制御と冷却不足が主な原因であり、外部冷却を用いて性能を発揮できるようにPixel 9を冷却すると、平均49.3fps・消費電力6.6WまでTensor G4が働くように改善します。Snapdragon 888や8 Gen 1世代と同じで筐体の冷却能力不足だと思います。
ゼンレスゾーンゼロ(Zenless Zone Zero)
Snapdragon 888/Dimensity 8200・メモリ8GBクラスが推奨スペックな「ゼンレスゾーンゼロ(Zenless Zone Zero)」での性能をテスト。
ゼンゼロはCPU性能(特にシングルコア性能)に動作が依存しているうえ、現状は最適化が不十分なタイトルです。
ルミナスクエア/ランニングテスト(20分間) | |
フレームレートや消費電力などの計測結果 | |
平均:38.1fps 最低(下位1%):28fps | 平均消費電力:4.6W 最大バッテリー温度:43.5℃ |
ルミナスクエア/ランニングテスト(20分間)でのフレームレートは平均38.1fps、最低(下位1%)で28fpsでした。
miHoYoの各SoCに対する最適化がまだ完全でないうえ、ホワイトリストがある中華メーカーはゼンゼロをホワイトリストに登録していないため、CPUボトルネックの影響が大きいゼンゼロ(ルミナスクエア)ではSoCの調整が比較的上手なvivo(iQOO)や、CPU性能を強く制限していないゲーミング系のブランド以外は、ベンチマークスコアが高かろうとほぼ全滅です。
そのため、ベンチマークスコア上は2年前の水準かつ他ゲームで大敗しているTensor G4(Pixel 9)であっても、Dimensity 9000やSnapdragon 7+ Gen 3を平均値で上回り、8 Gen 3に大差を付けられない現象が生じます。
シングルコア性能が大きく影響するゼンゼロだと原神のように全コアフル稼働みたいな挙動はせず、Cortex-X4とA720の数コアが主に仕事をするため温度上昇・制御による性能低下も比較的緩やかで、Tensor G4としては理想に近い挙動をしています。
平均FPSの高いDimensity 9300+(と810病だったOnePlus 12)以外は、他のゲームタイトルやベンチマークに比べて性能が出ていないので低い傾向です。
最終的なTensor G4のゼンゼロでの性能は正直、未知数です。腐ってもCortex-X4な意地を維持できるか…。
ゼンレスゾーンゼロでのCPUボトルネックによる影響や中華メーカーのホワイトリスト、i9 14900Kや7800X3Dを含めた詳しい動作検証は、私が敬愛しているGeekerwanサンの動画内で解説されてます。
崩壊:スターレイル(Honkai:Star Rail)
Snapdragon 855/Dimensity 1000・メモリ6GBクラスが、(一応)推奨スペックな「崩壊:スターレイル(Honkai:Star Rail)」での性能をテスト。
スターレイルはCPUに加えてGPU性能が大きく影響するタイトルで、ピノコニー(黄金の刻)では8 Gen 2でも性能不足気味なレベルで重いです。
ピノコニー(黄金の刻)/黄泉 四相断我無双移動テスト(30分間) | |
フレームレートや消費電力などの計測結果 | |
平均:20.4fps 最低(下位1%):14fps | 平均消費電力:3.92W 最大バッテリー温度:41.8℃ |
ピノコニー(黄金の刻)/黄泉 四相断我無双移動テスト(30分間)でのフレームレートは平均20.4fps、最低(下位1%)で14fpsでした。
採用テストの中で最も負荷の掛かる黄金の刻+黄泉秘技での移動テストに対して、VC冷却のないPixel 9は全てが燃え尽きています。
他の端末でも平均30~45fps前後が限界なこのテストでは、Tensor G4のクロック制限・フレームレートの降下具合はジェットコースターの如く一気に加熱され、急速に落ちていき全コア1.25GHz以下まで低下するため、制限されたCPU性能が大きく足を引っ張るのでこうなります。
燃え尽きたので平均消費電力は3.92W、バッテリー温度は比較内で最も低い41.8℃まで抑えられています。
Tensor G4のGPU性能は上記の通り悪くないため設定を中+60fps辺りで妥協すれば、スターレイルはターン制の戦闘がメインのためCPU重視な他のタイトルよりはマシな動作感になります。黄金の刻+黄泉秘技での移動テストはほぼ限界テスト的な物です。
エクスアストリス
アークナイツで有名なHyperGryphが贈る、Snapdragon 8 Gen 1/Dimensity 9200・メモリ6GBクラスが推奨スペックな「エクスアストリス」での性能をテスト。スターレイルと同様にCPU・GPUどちらも高水準の性能を要求する重量級のタイトルです。
ドラン/貿易地域 ランニングテスト(25分間) | |
フレームレートや消費電力などの計測結果 | |
平均:24.3fps 最低(下位1%):11fps | 平均消費電力:3.1W 最大バッテリー温度:39.2℃ |
貿易地域 ランニングテスト(25分間)でのフレームレートは平均24.3fps、最低(下位1%)で11fpsでした。
スターレイルに近い傾向で、エクスアストリスでもTensor G4は燃え尽きました。このクラスの重量級タイトルにはVC冷却を装備していないPixel 9だと歯が立ちません。
4タイトルの平均値と相対パフォーマンス
ゲームテストに共通で採用した4タイトルの平均パフォーマンス(フレームレート)をまとめました。
まぁ…概ね”Pixelらしいゲーム性能”といった印象ですが”性能が高い・低いと評価する以前の話”な気がしていて、前提として軽く触れた通りPixel 9の筐体・冷却能力では、Tensor G4本来の性能をあまり発揮できていない感じがしてます。
冷却して性能を発揮しやすい状態にしてあげると、Pixel系と相性が悪いタイトル筆頭の原神でDimensity 9000と同等以上に改善した点から、Tensor G4の基礎的なゲーム性能自体も「Tensor G3から改善して2年前のハイエンド相当になりつつある」というのはある程度感じます。
一方でGoogleは、Pixel 9シリーズに”とにかくユーザーの普段使いでの体験向上・是が非でも発熱させず、消費電力を抑える”感じの方向で調整した節があり、サーマルスロットリングが作動する温度が大体40℃前後、消費電力とバッテリー温度がかなり低い点からも見て取れます。
なので…「絶対に発熱させたくないGoogle vs そこそこの性能があるTensor vs 高負荷なAAA級タイトル」でせめぎ合った結果、という感じで見れば良いのかもしれません。過剰なTensor下げ・AI特化だからゲームで比較はNG…みたいな極端な人達はどちらもナンセンスです。
一応…平均パフォーマンスの値でみんな大好き、Snapdragon 8 Gen 2を基準(100%)にして相対パフォーマンスも計算。
個人的にはTensor G4のパフォーマンスとGoogleの制御どちらも、肯定も否定もしないとだけ言っておきます。
(ただ…そんなに発熱させたくないのならTensor G4の1+3+4なCPU構成は微妙だし、ケチらず無印にもVC冷却付ければ良かったのでは?)
測定データと結果は結果であり、ゲーマー層にはホワイトリストが無い or 影響が少なくSoCの調整が上手なメーカーのDimensity 9300(+)やSnapdragon 8 Gen 2採用機を勧め、ゲームをする場合にPixel・Tensorが選択肢に入らないというのは変わらないです。
まとめ:価格上昇を正当化できる材料が少なすぎる
良い | 悪い |
・6.3インチのコンパクトなサイズ感 ・Samsung製のとても綺麗なディスプレイ ・Pixel史上、最も快適な超音波式の指紋認証 ・Tensor G3よりはマシになったTensor G4 ・Googleの寵愛により(強制的に)発熱しない ・USB 2.0よりはマシなUSB 3.2ポート ・ブートローダーアンロック可能 | ・2年前のハイエンド相当な存在で約13万円から ・最小構成が12/128GBスタート(約13万円) ・中途半端なPixel向けのAndroid 14 ・10万円超えでLTPO駆動ではない ・コンパクトなのに200g近い重さ ・ユーザビリティを無視したPD(PPS)27W ・ローエンド端末以下の充電速度 ・2年前のハイエンドに毛が生えた程度の電力効率 ・Pixel 9(無印)だけVC冷却をボッシュート ・他社よりゲーム性能が低いのは変わらない |
Tensor G4のピーク時以外における電力効率と(重視してませんが)ゲーム性能の僅かな改善、普段使いにおける指紋認証の大幅な改善といった部分もあって、Snapdragon 8 Gen 1以下だったTensor G3・Pixel 8シリーズから比べると、Pixel 9に対する印象はそこまで悪くはないです。
ただ…為替の影響や高級部材採用のコスト増は仕方ない部分も微粒子レベルで存在してるかもしれませんが、ハードウェア的にはSnapdragon 8 Gen 1やDimensity 9000世代+αな端末といった完成度で、そこにGoogle秘伝のスパイスであるAI機能などを足しただけの存在がPixel 9シリーズという印象であり、現行モデルから1.5~2世代近く前の存在に10万円以上出す価値は感じないです。
個人的にPixel 9シリーズは「無印は8~9/Proは9.5~10.5/Pro XLで11万円程度」にストアクレジット2~3万円分くらいがギリ妥当、現在の定価はぼったくりどころか、強気すぎて売る気があるのか疑問に感じる値付けで、価格が端末の良い部分すら台無しにしてます。
正直…Google Pixel及びTensorは世代毎の進化が「14→10nmへの移行が遅れた暗黒時代のIntel」の如く、歯磨き粉を少しずつ絞り出すような微増の進化しか遂げてないです。さながら歯磨き粉工場(牙膏厂)と化しており、AIの押し売りと無意味な7年サポートでも強気の価格を強行中。
・元々の計画がポシャり、本来の計画とは違う存在を急造
・先代からコア数が減少、改善点はありつつも最大消費電力は増加
・前モデルからかなりの値上げ…
Pixel 9系・Tensor G4はスマホ界の「Intel Core i9 11900K」ですか?
で、最終的にそれらの代償はPixelを購入する側が支払うことになり、であるならばPixelとTensorについて電力効率などを含めた詳細な情報を知り、把握してから検討する権利があり、それらの情報もできれば提供するのが#TeamPixelや端末を提供された側の役目だと思うんですけど…?(蛙の子は蛙)
「妖精哲学の三信」から「最近GoogleとPixel(と#TeamPixelとか)だらしねぇな」と戒め、「Pixel 10シリーズ(Tensor G5)が歪みねぇスマホ」になることを期待し、駄目だったら「PixelとTensorだから仕方ないね」と(半ば諦めて)許容するしかないですね。
コメント
あのSamusungファウンドリでここまでマシな電力効率はスゴイが、それ以外は…
Samsung 4nm SF4P(旧:4LPP+)はそこまで悪いプロセスノードではなく、5nmをマーケティング的に4nmと呼んでいた当時の4LPXとは雲泥の差です。
実際SF4Pで製造されたExynos 2400は、CPUだと中周波数以降では8 Gen 2以上8 Gen 3未満の電力効率と性能に達してます。
Samsungファウンドリーでもそれなりの製品を開発できることはE2400が証明してますし、記事内で触れた通りGoogleの設計の問題でしょうね…。
Tensorの電力効率はなんとも言い難いですが、電力効率関係を理解してくれる読者サンが増えてウレシイ…ウレシイです。
ストレージのランダム読み込みはほぼトップと肩を並べているわけですから、そこが「実用性を重視したチューン」なんじゃないですかね?
パソコンもそうですが、シーケンシャルだけ速くてもベンチマーク以外であまり活きない気がします。
電力効率面はそこそこ改善したようですけど、相変わらず無印Pixelは発熱させな仕様だし、HW(重量)、SW(半端なAOSP)面でハイエンドとは思えない出来で定価で買いたくない端末ですね…
価格はハイエンド・プレミアムに片足を突っ込んでますが、中身はミドルレンジです。
(米国産arrows N)どうしても韓国・中国メーカーのスマホは嫌だが、国産に縁のあるメーカーも微妙で米国産なら安心するというマイノリティな人向け…?
Pixel 8シリーズみたいにキャリアの投げ売り価格で7万円以下とかだったら、SD888とか初代Tensor辺りを使ってる人には(一応は)良いかもですね。
root化して動作クロックを無理やり変更した電池持ちベンチマークに意味はあるんですか?
同じSnapdragonでもメーカーによって電池持ちが変わるように、実際に使用する際にはソフトウェア制御で消費電力の悪化を防いでいるように見えますし、実際にGSMArenaの電池持ちベンチマークとも乖離しているように見えます。
https://m.gsmarena.com/battery-test-v2.php3?idPhone=13219#show
電池持ちベンチマークなんてしてませんよ…?
記事中に電力効率曲線の見方も書いてますし、申し訳ないですが…記事の内容と何をしているか理解しないで突撃されても困ります。
私はゲームしなくて知識も少ない一般人なのですが、私はマイク穴にピン突っ込んで『なんで同じ形状の物をこんな近くに配置するんだ!馬鹿か!』となり、誰も疑問感じないのかなと思っていたんですが言及されている人がいて良かったです。
グッと押しちゃって、音は拾いますが防水大丈夫かなぁ…。
これね、前機種から機種変した場合、同じ面、同じ側にすると穴の位置反対になるんですよ。本当ふざけてる。
横の横からコメントはできればNG…
間違えやすい配置なのは同意ですが、ふざけてるってわけじゃぁないと思ってます。
サブボードの設計におけるスペース的な問題でしょう。分解後を見るにType-C左側しか空きがないので…。
とても有意義な記事をありがとうございました。
Googleストアから付与されるストアクレジットが他に使えずとても厄介に思っています。
「高額下取りと合わせて昨年のストアクレジットで 実質タダ!(最近は数万円!)」というのをPixel6,7,8と繰り返してきてしまっていて、
今回どうしようか考えましたが、Pixel10に備えてまたその流れに乗ることにしました。
GoogleJapanがやってること、カーディーラの残価クレジットとか、各キャリアの2年残クレみたいな手法で、なんだか転がされている気がして嫌気が指しつつも、抜けられないこの日々です。。
チラ裏失礼しました。
GoogleとPixelが好きで、継続利用を考えてる人には悪くない施策ですが…囲い込みすぎて、抜けたいときに抜けられなくなるのであんまりPixel関連の施策は好きではないですね。
Pixel 10系…Tensor G5が歪みねぇ、値段に見合った良いスマホになってくれると、私としても仮に来年も記事を出すならポジティブにできて嬉しいのですがね…。
ゲーム性能でTensorが勝てないのは分かりきってたことなので個人的にはAI BenchmarkやMLPerf MobileなどでGoogleご自慢のAIのベンチマークを8gen3や9300と比較したのがあると嬉しいですね…
AI機能には触れないと冒頭に書いてありましたが、ちょっと気になったのでコメントさせてもらいました
あ、『普段使い性能に続いてAIベンチの計測を”休止”、採用ゲームタイトル数を3→5に拡大』って書いてありましたね…よく読んでなかったです
平気です(記事が長くて申し訳ない)
去年のPixel 8 ProでAIベンチをやったのは「初代Tensorから機械学習性能2倍」とGoogleが主張していたので、その確認+αで行いました。
今年はTensor G4とG3のedgeTPUは全く同じなのでハードウェア的な向上がない点と、各メーカー毎のベンチでの挙動が違い、数値を単純比較する意味があまりないので休止してます。
Geekbench MLでQualcommが8 Gen 2辺りからNNAPI実装に注力しなくなったのも含め、純粋なNPU(DSP/TPU/APU)性能を見れるベンチもあまりないですし、参考にしている中華圏でもAIベンチは盛んじゃないので…。
Pixel4a→Pixel6→Pixel7 Pro→Pixel8 Pro→Pixel 9 Pro XLと渡ってきた身からすると、Pixelにゲーミング性能を求めてないから継続的な高パフォーマンスが出せなくても問題ないしストレージ容量128GBでも普段使いに不足することはない。
それにストアクレジット&下取りで実質負担金が数万どころか0円、時にはマイナスになってた機種もあったから中身を伴わない値上げをされても定価を気にしていなかった。
ただ最近は端末価格の釣り上げに伴う、用途限定の大盛りストアクレジットと常識外の下取り価格でGoogleに生殺与奪と握られてる事を否が応でも実感してつらい。
新品のPixel 9 Pro XLが即転売されまくってるのも分かる。
Pixel 9シリーズのフリマなどでの相場がストアの定価より安いのが、消費者のPixelに対する認識の答えかもしれませんね。
ゲームしない普段使い向けで、Pixelより良い選択肢は豊富ですし。元Pixel 3/6/8ProユーザーとしてはPixelに拘るほどの魅力はあまり感じないです。
先代の壊滅的なSoCを見た後だと優秀と勘違いするけどこれで10マソ円超えかよ
相変わらずPixelは3年ほど設計が遅れてますね
世界シェアで見ればPixelも下の方で、立場的には米国のXperia的存在で中華のように規模の経済の恩恵にあやかりにくいので…。
値上げしないと利益にならんのでしょうけど、消費者的にそんなの知ったことではないので、他社が優れて安いならそっちで良いですね。
とても面白い内容でした。Pixelは持ち上げられすぎですよね。この値段ならストアクレジット有ってもGALAXY S24選択しますね、私なら。
指紋認証を超音波にしたのは凄いと思います。6aはカスでしたからね。。
去年までは持ち上げられすぎていた側面もありますが、今年は「Pixel忖度」がバレたし、去年までのアレをみんな不自然に思い始めたのか少しマシになったと思います。
ただ、結局先行・提供レビューの大半が「ベンチマークやゲームは8Gen3に劣る、AI機能が進化」みたいなありきたりな内容ばかりで、つまらないのは変わってないですね。
今回からRAMが8→12、Proは12→16になりましたが、増加分をアプリは使えるのでしょうか?
あるいはGeminiにリザーブされている?
GeminiやGoogle系の不要アプリを無効化して使っていたので、(多分)RAM関連で参考になる意見を言えそうにないです…。
(個人的には)比較的軽いAOSP系のOSだし、GeminiとかAI周りをONにしても12GBで不足する場面はあんまり想像つかないです。
シンプルな観点からの率直な感想を書いてくださりありがとうございます!
ブログ主さんは直近レビューしたスマホの中でTop3を選ぶとしたら、どの記事になりますか?
他の記事も読んでみたいのと、スマホを買う際の参考にしたいので是非教えていただきたいです。
予算や目的別で結構変わってくるので、トップ3つに絞るのは難しいですが…一応3つ挙げるとするなら
・iQOO Neo9S Pro(Dimensity 9300+)
・iQOO Neo9(Snapdragon 8 Gen 2)
・realme GT Neo6 SE(Snapdragon 7+ Gen 3)
の3つですかね。どれもシンプルな外観で1.5Kの8T LTPOディスプレイや100~120W充電+UFCS 33W対応、Neo9(S)はIMX920なのでカメラも悪くなく、3つとも5000mAh超えで200g以下。
何よりアリエクやタオバオなどで4~6万円の価格帯で買えて、Pixelと違い付属品が充実している点も魅力です。中華端末なので万人受けとはいきませんけども。
いつも参考にさせていただいております。
電力効率曲線を作成されている国内のレビュアーさんはりとらいんさんしかいないので大変参考になります。電力効率曲線の作り方手順を解説する記事なんていいのではないでしょうか?
各メーカーごとのroot化からクロック数の調整や測定まで解説すれば、今後は電力効率曲線を作成するレビュアーさんも増えると思います。
検討はしておきます。
ただ、一応リスクのあるroot化をしてまで電力効率を調べようとする人が、日本で増えるとはあんまり思わないので、読者サン向けになると思います。
root不要かつ曲線じゃなくても良い簡単なスコア÷消費電力の電力効率グラフすら、日本のスマホレビュー見たことないので…。
素晴らしい記事をありがとうございます。
Samsung FoundryもIntelよりは改善してきてるんですね
3nmで復活が期待されてたNuvia謹製の8gen4は結局TSMCになってしまいましたが
Pixel6が出たときはようやくGoogleが(HUAWEIの穴を埋めるべく?)本気を出してきたと純粋に喜んでいたのですが、このままだと日本でもXperia化しそうな流れが漂ってますね
個人的にも5aまでのような玩具っぽいデザインの方が好きでしたし、iPhoneを模倣したデザインで溢れてる中わざわざ個性を殺す必然性を感じません
社内に滑り台があるGoogleの社風的にも5aまでの頃の方が断然良かったと思うんですけどね
Samsung比でのIntelは未知数というか、IFSでの製造実績がないのでIntelよりマシかは分からんですね。(GAAのIntel 18Aは実質TSMC 2nmと3nmの間らしいので)
SF3でのSD8Gen4受注も逃しましたし「顧客と競争しない」を掲げ、半導体を設計せず不安要素の少ないTSMCが常に選ばれ続けるので、Exynosと下位のスナドラでしか(スマホだと)見る機会はなさげですが…。
Pixelの今後については今も未来も値段次第で、安いわりに性能そこそこ+Googleブランドがあったから選択肢にあっただけで、高いだけなら自然とシェアは下がるでしょう(し…既に転じてますね)
最高の電力効率とシングル性能、最高のユーザー体験を主目的として、ベンチマークを副次的としたApple(A18シリーズ)の爪の垢を煎じてGoogle(Tensor)に飲ませたい気分です。